鈴鹿の山を想う

鈴鹿の山を想う
鈴鹿の山は南北に長く、標高はせいぜい1200メートル程度で低山とされている。
憧れを抱く北アルプスや中央アルプスよりスケールは小さい。
他の山域のことをあまりよく知らないが鈴鹿の山を歩いていると人と山の歴史を感じる。
かつては近江より伊勢に抜けるには鈴鹿の山の峠を超えて往来することが多かった。
様々な人たちが歩いてきた道は今でも登山道として利用されている。
炭焼き窯跡や旅の無事を祈った巨岩など確かに歴史を感じられる。今より山は人々にとって身近な場所だったのだろうと思う。
私も鈴鹿に岳人として育てられた。初めての冬山も鈴鹿だった。
白の世界。音が無い世界、春は新緑がまぶしく命を感じる世界。
いつの季節も私は山の虜だった。
今月に入り天候の関係でなかなか山を訪れることが出来ていない。
もうすぐ紅葉で夏の名物である蛭ももう休眠している。
どうやら鈴鹿に恋をしているようで、今は遠くから山を眺めて募る気持ちを抑えている。
営業企画部 山本